トランスとその機能の仕組みについて
トランスは、一番簡単に言うと、電力の変換に使用する電磁気装置です。では、それはどういう意味なのでしょう?その機能はどのように実現されているのでしょう?
まず、どのように作られているのか見てみましょう。トランスは3つの主要部分で構成されています。コア(通常は強磁性体(鉄))および2つの個別のワイヤコイルです。これらのコイルは、1次巻線および2次巻線と呼ばれます。
トランスの1次巻線にAC電流を印加すると、コイルからパルス状の磁場が生じます。トランスのコアは、1次と2次のコイル間に磁場の経路ができるように誘導し、エネルギーの無駄を防ぎます。磁場が2次コイルに達すると、2次コイル内の電子を強制的に移動させ、起電力(EMF)によって電流が生じます。
いわゆる渦電流によって多くのエネルギーが熱として失われるため、固体コアを使用するのは理想的でないことがわかっています。その解決策として、現在のコアは熱をより均一に分散しやすいように鉄製の積層シートで作られており、エネルギーの損失を防いでいます。
トランスの主な機能は、1次コイルから2次コイルに電圧を昇圧または降圧することです。これは、単純に両側のコイルの比率を調整することによって行われます。トランスの1次側にコイルが5個、2次側に10個ある場合、1:2の昇圧トランスとなり、1次から2次に電圧が2倍になります。逆に、1次側にコイルが10個、2次側に5個ある場合、2:1の降圧トランスとなり、電圧が半分になります。
トランスは、その基本を理解すれば至って単純な装置です。トランスには、電源用、絶縁、信号処理用、電流センシング用などの幅広いタイプがあります。用途を問わず、DigiKeyはこれら各種のトランスを取り揃えています。当社取り扱いのさまざまなトランス製品については、ここをクリックしてください。トランスを構成する個々の部品もありますので、個別の用途に最適なカスタムのトランスも作成できます。
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